監査委員として鍛えられた区政への視点

今期4年をふくめ、6年間連続で監査のお役をいただきました。区民であり大学で講師も務められている松浦新太郎氏、同じく区民である中央大学法学部の工藤裕子教授、現在では会計士の印東大祐氏とともに区の事業をチェックする仕事をしてきました。

週一回の定例会において、専門知識の豊富な方々からたくさんの監査の知識を学びながら千代田区の各事業の内容について真剣な検討を行ってきた経験は、私の議員生活においても有意義なことでした。監査には工事監査や施設監査がありますが、いずれも日帰りでたくさんの現場を実際に目にする機会となり、現場の抱える問題や区政で解決すべき課題を知ることができました。千代田区政を考えていく上での大きな視点を得たと思っています。

 増加する高齢者の課題への対応

高齢者についても区民の方々のさまざまな相談にのってきました。思いがけず介護生活が始まってしまった時にはすぐにケアマネージャーさんを頼むことや、リハビリの手配、区のショートステイサービスの利用の案内などをしてきました。実際、私も父を自宅介護し、現在では高齢の母と同居しているので、高齢者ご本人の体やメンタルの問題、高齢者を支える家族の方々のご苦労などは少なからず実感しているつもりです。介護事業に携わる方々と直接お話しする機会も多くあります。

こういった高齢者を取り巻く現状の把握から課題を抽出し、課題解決していく手立てを執行機関に訴え続けてきました。高齢者にとっての安心・安全な生活について、高齢者サポートセンターと地域医療のあり方について、健康寿命を延ばしていく施策についての定例会での一般質問を行ってきました。

千代田区という都心での高齢者の暮らしは便利と言われつつも細部においてはまだまだ問題も多く、さらには高齢者を支える家族の方々のご苦労も多岐にわたります。つい家族だけで抱え込んでしまっている問題をどのように公共の政策に反映して、少しでも負担の軽減を行っていけるのかが常に私の考えているところです。しっかりした区政による環境整備のもと、できるかぎり体も元気で気持ちも楽しく、区民の方々が年齢を重ねていってほしいと願っています。

 子育て、教育問題に取り組むことは松本よしこの使命です

教育については、このホームページでも掲載しているように、自分の専門分野でもあるので、定例会において一番多く一般質問を行ってきました。幼児教育、一時預かり保育、乳幼児の教育・保育、保育需要、教育委員会、子ども子育て支援事業計画などたくさんの質問を真剣に行ってきました。実際に子育てをしている保護者の方々の声から、これらの質問は生まれてきました。いつも意識してきたのは質問に取りあげている施策が「質の高い子育てや教育のサービス」につながっているかという点でした。

現在、議員の中でも実際に教育現場を経験し、管理職を務めてきたのは私だけです。そのような経験がなくても単発的に教育問題を取り上げることは可能です。けれども総合的かつ長期的に千代田区の子育てや教育のあり方の方向性を考えるには、やはり専門的な厳しい視点が必要だと思います。教育は次世代の育成につながる、長いスパンで考えていくべき問題です。

2015年度に千代田区は「子ども課」を事業部の上部にかかげ、積極的な子育て支援、教育支援の姿勢を打ち出してきています。そういった行政の施策を協議し、時には批判を加え、厳しくチェックしていく役割が今こそ千代田区議会に求められています。千代田区の教育現場で31年を過ごしてきた者として、千代田区の教育の伝統をふまえながら、いかにして移り変わりの早い現代社会に対応して千代田区の子育てや教育を方向づけ、行政と協議しながら施策の実現に向けての具体的な手立てを考えていくのかが自分に課せられた使命だと思っています。千代田区議会議員としての14年間も千代田区の教育への熱い思いから始まり、それは今でも変わりません。まだまだ、なすべきことがあります。

 神田公園地区 ただ一人の区議として地域の問題解決に取り組みました  

過去には多数いた神田公園地区の自民党区議でしたが、前期とともに今期も私が地元地区のただ一人の区議となりました。区議というのは、議会活動を行うとともに地域に密着した、いわばよろず相談預かり人のような存在でもあります。地元に住んでいるからこそわかる地域の歴史や地域性を理解しながら、区議としての立場からできる限り、地域のお手伝いをしてきました。

私は神田に生まれ、神田で育ち、今に至るまで神田で暮らしています。今までたくさんの地域の方々に励まされ、ご指導を受け、時にはお叱りも受けながら議員活動を行ってきました。区議会というのは、一番小さな単位ではあるけれども、だからこそ一番身近に住民の方々の声を政治に反映できる場です。どれだけ地域の事情を正確に把握し、区政において適切な施策を実現させていくのかが、地方行政の質を決めていきます。区議会だからこそ、地元に密着し、地元のことを一緒に考えていく視点をもった区議が必要とされていると思います。

 今期4年間も本当にありがとうございました

今期の4年間も区民の方々と問題を共有し、話し合い、それを執行機関に訴え、課題の解決を目指した日々でした。自民党ただ一人の女性区議として、現区議の中でただ一人の教育現場の経験者として、高齢者を支える家族としての視点から区政にアタックしてきました。これからさらに複雑になる社会の中で、まだまだたくさんの課題はありますが、自分のキャリアを活かしながら、千代田区がよりよい未来に向かっていくことに貢献できるのであれば幸いです。 この4年間もたくさんのご支援をいただきましたことに心より感謝申し上げます。 ありがとうございました。

                                                  松本よしこ